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整体で体の歪みを直す意味
現代社会は便利になりいろんな道具が増えました。
パソコンもスマホも人々に大きな恩恵を与えてくれます。仕事もパソコン一台あればどこにいてもできてしまう環境が手に入ります。
しかし、便利になった反面、同じ姿勢が長時間続くことや、何かをしながら別の作業をしたりと、身体にとって不自然な力が加わることが多くなりました。
長時間のパソコン作業、寝ながらのスマホ、これらは身体に歪みやねじれを引き起こす原因になっています。
身体の一部がゆがむとバランスをとるために別の場所をちょっとずらして左右のずれで生じる重心の不釣り合いを均等しようとします。
その結果、さらなる歪みを生み、痛みなどの症状を発するほど大きなゆがみになってしまいます。
体の中でも歪みやすいポイントがいくつかあるので、歪んだ時の症状や整体で歪みを矯正したときの効果などをピックアップしてみていきましょう。
顔の骨の歪みやすい部分と歪み矯正の効果
顔の骨は人の表情をつくるとても重要な部分です。
目や鼻、そして口など不具合が発生すると生活に大きな影響を与える器官も多いです。
日ごろ顔の骨のズレは意識することありませんが、この機会に生活習慣の中でずれそうな行動をあらためてみましょう
顔を構成する骨について
顔の骨の歪みと言ってもピンとこない方が多いと思いますが、実は頭部は22個もの骨のパーツで構成されています。(これを骨格と言います)
脳みそを守る脳頭蓋骨は今回ちょっとテーマから外れるので詳しく書きませんが、8個の骨から成っています。
人間の顔を構成する骨はなんと14個もの骨からできています。顔を作っている骨は顔面頭蓋骨と言います。
構成する骨は以下の通りです。
- 下顎骨
- 上顎骨(左・右)
- 口蓋骨(左・右)
- 頬骨(左・右)
- 鼻骨(左・右)
- 涙骨(左・右)
- 鋤骨(じょこつ)
- 下鼻甲介(左・右)
これらの骨がつながって人の顔面を作り上げています。
意外かもしれませんが、顔の骨がつながっているところには軟骨があり、関節のようになっています。また、自身で意識して動かすことは難しいですが頭蓋骨は1分間に10回程度動いています。
これは不随意運動と言います。
そして動くと言ってもミリ単位の動きしかしないので肉眼ではほとんどわかりません。
関節がある以上、それぞれの骨が動きずれることがあります。
ずれた時に不都合が発生しますのでその歪みと症状についてみていきましょう。
顔面頭蓋骨のずれやすい骨と症状
顔面頭蓋骨は歩くだけでも歪むと言われています。
骨は離れていても関節を介して足から頭頂までつながっています。
足の骨の歪みが連鎖して顔の骨に影響を及ぼすこともあります。それくらい骨の位置はデリケートなのです。
顔のずれを矯正することで顕著に表れるのが美容効果です。
顔がずれることで起こる症状の一例を挙げると以下のようになります。
- 左右の眉・目の高さがずれる
- 左右の目の大きさが違う
- 左右で耳の位置がちがう(メガネが斜めになる)
- 鼻の位置(鼻筋が曲がる)
- 左右のほお骨の位置が違う
- 左右の口角の高さがそろわない
- 顎の位置が左右にゆがむ
等があげられます。
また、骨がずれるとそれぞれの動きが滑らかにいかなくなり、血液の循環やリンパ液の循環もうまくいかなくなり、結果として肌荒れの原因にもなっていると言われています。
顔でこれらの症状が各所に出ると表情に違和感が出たり、特に鼻の骨では鼻が詰まりやすくなったりします。
この中でも特にずれやすいのが
- 前頭骨:目元
- 頬骨:ほお骨
- 下顎骨:口元
です。
前頭骨の歪みについて
前頭骨は目を収めておく眼窩を作る骨でもあります。
頭部への衝撃や持続的に一定方向の力が加わるとずれてしまいます。
ずれると、
- 左右の目の高さ
- 左右の目の大きさ
- 左右の眉の高さ
のバランスが悪くなり表情に大きな影響を及ぼします。
また、目の高さが左右で変わると視界が斜めになりますが、それは脳が嫌がるので
自動的に補正を掛けようとするため、顔が傾きます。
これは証明写真を撮るときに身に覚えのある方が多いと思うのですが、顔を少し左(右)に傾けてくださいね、と言われてことありませんか?自動証明写真機で何度も撮り直したことありませんか?
それはきっと前頭骨がゆがんで顔が傾いてしまっているからです。
前頭骨の歪みの矯正したときの効果
まず顔の表情の不均一がなくなり、若返って見えることがあります。
また視界が斜めになっていたのも解消されますので、顔の傾きがなくなり、肩こり・首の凝りが解消されることがあります。
さらに、眼への負担も軽減されることから疲れ目になりにくくなり、頭痛が起きにくくなります。
頬骨の歪みについて
これは「きょうこつ」と読みますが、そのままほお骨のことを指します。
頬杖を突いたりすることで簡単に歪んでしまいます。
歪むと左右でほお骨の高さが変わり、前頭骨同様表情に影響を及ぼします。
特に頬骨の場合は、美容に直結することが多く頬骨が出っ張ると顔が大きく見えたりもします。疲れた顔や、老け顔に見えたりするので積極的に直していきたいところです。
頬骨の歪みを矯正した時の効果
まずは小顔効果です。
骨がもとの位置に戻るとすっきりして見えますので、顔が小さく見え若々しく見えるようになります。
表情筋の負担も均等になるので顔がこわばったりすることもなくなり、肌に張りが出るようにもなってきます。
マッサージなどでも歪みを矯正して小顔効果を得ることができますが、カイロプラクティックや、専門家に診てもらい、どこがどれだけズレているかを正確に判断して施術してもらう方が良いと思います。
そのうえで、自分でもできるマッサージやストレッチ法を教えてもらうと良いでしょう。
下顎骨の歪みについて
要するに下あごの部分です。ここは普段からの食事での噛み癖でゆがんだり、頬骨同様に頬杖などでゆがむことがあります。
咀嚼筋は顔の中ではかなり大きな筋肉ですので、ここの筋肉に不均衡が起こると、顔の骨・表情全体に影響を及ぼします。
また、ほうれい線の高さがそろわなくなり目立ってしまい老けて見えることもあります。
口角の高さもずれてしまうので、笑顔がうまくできなくなり写真写りが悪くなるという、SNSで写真を撮ることが多くなった現代では大問題を引き起こします。
下顎骨を矯正した時の効果
小顔効果もあると思いますが、かみ合わせが良くなるので、顎関節症予防・発音/発声の改善・歯周病予防などが期待できます。
姿勢や視力にも影響すると言われているので、下顎骨にずれを感じるようであればすぐに対処した方がよいと思います。
肩の歪みやすい骨と症状
肩は主に肩甲骨と鎖骨と上腕骨で構成されれおり、胸骨とくっついており肋骨にも関係があります。
肩甲骨には菱形筋と肩甲挙筋という大きな筋肉がついており、肩甲骨の歪みは症状が出やすく慢性化しやすいです。
今、巷では肩甲骨はがしというストレッチが流行っていますが、それくらい肩回りの症状で悩む方は多いということです。
肩の関節可動域を広げるために肩甲骨はがしも有効ですが、症状が重いときは炎症もしていることが考えられるので無理に動かすと悪化する恐れもあります。
症状が重症の場合は、一度専門機関で受診してください。
上腕骨は肩甲骨にくっつく腕の長い骨で歪みにくいので、こちらでは肩甲骨と鎖骨について記述していきます。
肩甲骨の歪みについて
冒頭でも書きましたが、長時間パソコンでの作業・スマホ使用などで前のめりになっている姿勢を良く取るようになってきています。
そうすると肩甲骨のバランスがわるくなり肩が前に出る「巻き肩」という状態になります。これは猫背とセットで症状が現れれ、肩こり・腰痛・頭痛などの現代病ともいわれる現象を引き起こします。
また、巻き肩・猫背は肩が前に出ているため、胸部を挟むような形になりろっ骨を圧迫し
肺の機能を妨げます。もともと肺の力が弱い人は息苦しさを感じるかもしれません。
肩甲骨の歪みを矯正したときの効果
特筆すべきは身長が伸びて見えることです。正しい姿勢になり、背筋が伸びて肩が張りますので背が高くなります。
そして、肩甲骨の歪みや傾きが正常な位置に戻ると、肩の可動域が広くなります。
運動性も高まり体を動かすのが楽に感じます。
肺の圧迫もなくなり、呼吸が楽になり疲れにくくもなります。
こういった肩甲骨の歪みで起こる猫背は左と右の肩甲骨が離れて上がってしまった状態なので、寄せて下げると改善されると言います。
~手のひらとひじの内側を前に向けると自然に鎖骨の位置が正しくなります。胸が開くことで肋骨、背骨が整い、肩甲骨の位置が寄って下がる~
この手の動きを意識して行うと方が多少楽です。
一時しのぎなので、肩の正しい位置が習慣化するように、施術を受けた際に正しいストレッチを紹介してもらうと良いでしょう。
鎖骨の歪みについて
鎖骨は細く短い骨ですが、肩をつなぐ重要な骨です。
肩をもんだりぐるぐる回したりしても一向に良くならない肩こりは鎖骨の歪みが原因であることが多いです。
またリンパ節もあることから、歪んで血行の流れやリンパの流れが滞っていると肩こりだけでなく、むくみや肌荒れの原因にもなりますので要注意です。
鎖骨の周りを触ってみて痛みがある場合、凝りがありますので骨の位置がずれている可能性があります。
特に女性は肩掛けのバッグを使うことが多いと思いますので、歪みやすいと思います。
気づいたら確認して欲しいことは同じ肩にかけ続けることは避けて、たまに反対側を使うことです。こうすることで歪みが蓄積しにくい習慣がつくれます。
鎖骨の歪みを矯正したときの効果
鎖骨の歪みを矯正すると、まずデコルテラインが整いますので非常に美しく見えます。
リンパの流れも整いますので、むくみが消えてくるでしょう。
美ボディを追求している方には、鎖骨は特に重要と言えるでしょう。
鎖骨周りの筋肉をほぐすとある程度、肩こりなどの症状を軽くできます。
- 真っすぐ立った状態で肩幅くらいに足を開き左手を右肩の鎖骨に添えて、
右手を脱力して腕を左右にゆっくり10回程度揺らします。 - 今度は逆の手で同様の動きを行います。
この動きを5セットくらいやると筋肉がほぐれるので、ちょっと肩が凝ったかなと思ったら試してみてください。
また、ヨガなども効果的です。
しかし、根本的な原因の解消にはなりませんので、骨の位置を正しい位置に戻して再びずれることのない生活習慣になるよう指導とケアが必要だと思います。
整体で体の歪みを直す意味のまとめ
記事中にも書きましたが、体の骨は関節を通じてすべてつながっています。
辛い症状が起こるということは骨が歪んでいるサインかもしれません。
そして一か所の歪みは身体全体にずれを生じさせます。
現代社会は骨が歪む動作が非常に多いです。
- 頬杖をついてテレビを見る
- 片側の歯で物を噛む癖がある
- 顔や頭をぶつけた(スポーツや交通事故を含む)
- うつ伏せで寝る癖がある
- 口呼吸
- 片足に重心を乗せて立つ
- 脚を組んで座る
- 横座り
- 同じ側で横に寝る
- 顔の同じ側を下にして寝る(うつ伏せ寝)
これ以外にもまだまだ骨の歪みを引き起こす日常生活の動きはあります。
しかし、ここに少しリストアップしただけのことも思い当たるふしがある方は多いと思います。
このように骨は非常にずれやすく、ずれやすい生活環境もあることから、肩こり・腰痛・頭痛・むくみ・疲れやすさなどはほとんどの人が抱える悩みと言えます。
なので、多くの人がその悩みを改善するために色んな方法を探しています。
メディアで紹介されるような骨盤体操や肩甲骨はがし、筋膜リリースなど骨や筋肉の歪みを直す方法がありますが、直るところは一か所だけです。
施術では、一か所の歪みを直すのではなく全体の歪みを矯正していきます。
何故なら一か所だけ治しても他でずれているとその歪みのバランスをとるために、また元の歪みに戻ってしまうからです。
当院では無理に筋肉や骨を動かして痛みの伴う施術は行いません。
薬で痛みを抑える対処療法では一生薬と付き合っていかなければなりません。
身体を整えて薬に頼って痛みを抑える生活ではなく、健康的に明るく過ごせるようになりましょう。