ずっと同じ体勢をつづけていて、「身体が固まってしまったな〜」と思って、ぐっと伸びをしたときに背骨がボキボキと音がなったことはありませんか?
そのような首や、背中の矯正をしていると気持ち良かったりして、何回も続けているとつい癖になってしまうことがあります。
そのボキボキという音が爽快感に繋がったり、実際に背中残りがすっきりしたように感じたり、ストレス発散につながりやすいかったりしますが、場合によっては怪我や後遺症に悩むほどの症状につながる危険性もあります。
そこで今回は、骨がボキボキなる原因は何なのか?
また、整体院や整骨院、カイロプライティックでボキボキ音を鳴らすものの違いを説明します。
目次
骨がボキボキと鳴る原因は何?
手の指をはじめ、背骨や首がボキボキ、バキバキとなるのは、「関節包」という関節周りに在る膜に原因があります。
関節包と骨の間には関節腔という小さな隙間があり、滑液で満たされています。
関節を曲げた時に関節腔の隙間が広がり、滑液が引っ張られるような形になって、一部が負圧によって気化し気泡ができます。
そして関節を元に戻したりねじったりして気泡に圧力がかかり、破裂することで音が鳴るとされています。
指の関節がポキッと鳴る原因は一体何か。科学者らが100年以上頭を悩ませ続けてきたこの謎の解明に成功したとみられる研究結果が発表された。
好きか嫌いかはさておき、非常によく耳にする指の関節音については、指の全ての関節を鳴らせるわけではないこと、一度鳴らした関節については20分待たないと鳴らせないことなどが、過去の研究で立証されていた。
だが、音の発生源については謎のままだった。
指関節の「ポキッ」という破裂音はまさしく文字通りの現象であることを明らかにした研究論文が29日、発表された。この特徴的な音は、手の関節液の微小な気泡が崩壊することで発生するのだという。
仏エコール・ポリテクニーク(Ecole Polytechnique)と米スタンフォード大学(Stanford University)の研究チームは、幾何学的に表現した関節と数理モデルを用いて、関節音の発生に至る現象のシミュレーションを行った。
エコール・ポリテクニークのアブドゥル・バラカト(Abdul Barakat)教授は「指関節を鳴らした時に生じる音の原因は、関節内の液体中にあるキャビテーション気泡の部分的な崩壊だ」と説明する。
フランスのエコール・ポリテクニークとアメリカのスタンフォード大学の研究チームが行った研究結果によると
『指関節を鳴らした時に生じる音の原因は、関節内の液体中にあるキャビテーション気泡の部分的な崩壊である』と明らかになりました。
また、同時に『気泡が複数の可能性もあるが、あの特徴的な音を発生させるには、気泡1個の崩壊で十分であることが明らかになった』としています。
ということはボキボキ・バキバキという音は気泡が複数破裂して音が出ていることが考えられます。
この現象は一般的にクラッキング音と言われています。
整体師が教える背骨や首などをボキボキ鳴らさない方がいい理由
ボキボキと鳴らしていると気持ちがいいし、体もグーっと反らす動きをしてすっきりするような気がするので癖になっている方も多いと思います。
関節のあるところは大体音を鳴らすことができますので、首や肩、背中に腰、指、手首や膝や足首など鳴らす場所も鳴らし方も人それぞれだったりします。
整体の施術でも骨や筋肉を動かして正しい位置に戻す過程で日ごろ固まっていた関節をぐっと動かすこともあるので、ボキボキっと大きな音が鳴る場合もあります。
施術の不安で多いのが、「この大きな音が怖い」という方も多くいらっしゃいます。
ちなみに、当院の施術ではそのような音を立てる施術は行わないのでご安心ください。
また、整体師たちは身体の作りや施術方法に関する知識を習得しているため、ボキボキと大きな音をあげるような施術をしても大丈夫なように行っています。
次はクラッキング音を鳴らしすぎることの問題点を説明してきます。
ボキボキ鳴らすと起こる痛みや障害について
指の関節を鳴らしすぎると関節が太くなることは有名で、実際に指が変形してしまった人もいます。
なぜ、こういう現象が起こるのでしょうか?
それは関節腔での気泡が破裂することに原因があります。
気泡が崩壊することで音が鳴っているわけですから、はじけた時、音と一緒に衝撃波の様なものが出ています。
これが骨を刺激し損傷を起こしていると言われています。
骨が損傷すると修復する際にこれ以上損傷が起きないように少し強く大きくなります。そのため関節が太くなると言うわけです。
ただ太くなるだけでしたら問題はあまりないのですが、首や背骨などは内部に重要な神経束が走っており関節が太くなることで、これらを圧迫し神経痛を引き起こす可能性があります。
死亡事故があったとしっておののく(頭痛経過~後半~)
これなんですが、すごく怖いですよね(´・ω・`)
血管が損傷を受けるとか、首の骨(椎骨)を痛めると本当に危ないんだなと思いました。首の後ろには脊髄もありますし。
これを読んで、やっぱり首ボキボキは良くないんだ!と確信して、もうあの整体に行くことはやめようと決意しましたが時すでに遅しで、頭痛がやみません。
次の日からは鈍痛というか頭全体を締め付けられるような緊張型頭痛のような痛みに変わり、動けないほどではないけど、薬も効かないし辛い症状がつづきました。
相変わらず光や音で頭痛が悪化するので、パソコン等の画面もつらい…。
出典:【整体】ボキボキ骨をならす整体・カイロプラクティックは気持ちいけど危険…?翌日から一週間頭痛がとまりませんでした。
このようにボキボキと音を鳴らす整体は負担がかかり、大きな後遺症を残す可能性もあります。
また、骨を修復する頻度が多くなり、尖っている骨棘ができてしまうと、頚椎症性脊髄症などを発症する恐れがあり、頭痛や手足のしびれ、首の痛みなどを引き起こします。
さらに、クラッキングが習慣化してくると関節を逆方向に反らしたりねじったりするため靭帯が緩んでしまい、疲れを感じやすくなったり関節炎の原因にもなったりします。
関節を頻繁に動かすことで軟骨もすり減り、椎間板ヘルニアや頸椎ヘルニアを発症する恐れもあり、習慣化する前に骨鳴らしを控えたほうが良いでしょう。
骨鳴らしの習慣をやめるために
骨の鳴らしすぎは健康に良くないことは十分理解していただけたと思います。鳴らしたくなる気持ちもわかりますが、なるべく控えたほうが良いでしょう。
すでに習慣化してしまっている場合は、意識して骨慣らしの頻度を抑えていきましょう。骨鳴らしをしたくなったら、水を飲むとか、ガムをかむとか、違う行為で意識を反らすことが効果的です。
また、骨鳴らしは関節に急に強い圧力が加わり、気泡が破裂して起きますので、気泡がはじけないようゆっくり強い力を掛けずにストレッチをするのが良いでしょう。
整体師が教える背骨をボキボキ鳴らさない方がよい理由のまとめ
骨鳴らしはボキボキという破裂音で爽快感を得ています。
脳がこの音を気持ちいい音だと認識してしまっているという説もあり、慣れてくるとより大きな音を求めて、関節により強い力をかけて大きな音を鳴らそうとしてしまいます。
この背骨をボキボキ鳴らす行為は以下のような現象を引き起こします。
- 骨を損傷させる
- 軟骨がすり減る
- 靭帯が緩む
これらが原因で骨の神経を圧迫し、痛みやしびれを感じるようになったり、ヘルニアになったり、靭帯が緩むことで間接に水が溜まりやすくなったりもします。
一度重篤な症状が出てしまうと、完治するのが難しかったり、治療が長期間にわたってしまい費用がかさむ場合もあります。
そうならないためにも、背骨を自分一人でボキボキ鳴らすのは控えたほうが良いでしょう。
習慣化する前に止めることも重要ですが、気づいてから止めることができるかがもっと重要です。
日ごろのデスクワーク等に限らず、様々な仕事や運動で体の疲れやコリは溜まっていきます。
そんな時にはリフレッシュがてら大きな音を立ててボキボキっとストレッチもしたくなると思います。
それは身体のためになりませんので、ちょっと踏みとどまって優しくストレッチをしてあげてください。物足りないかもしれませんが、ゆっくり無理なく伸ばすことでも十分ストレッチの効果はあります。
意外に気づかないうちに鳴らしていたり、すでに無意識でやってしまうほど習慣化してしまっているかもしれません。
背骨ボキボキの悪影響はすぐに出てくるものではないので分かりづらいと思いますが、将来の健康のため、今日からちょっと意識をしてみてください。
整体師もあなたの体を改善できますが、一番面倒を見てあげられるのはあなた自身なのですから。正しいストレッチ方法や気分転換の仕方をこの機会に身に付けると、
日ごろの生活がちょっと楽しくなると思います。